Tales of ARISE(テイルズオブアライズ)をプレイした感想と評価レビューをまとめます。
まず結論から
まぁまぁ楽しめるゲームでした
評価は 3.5くらいです
テイルズシリーズは古くから続いている作品の1つであり、ネームバリューのあるRPGゲームです。そのためいつかやろうと思い続けてはいたのですが、どうせやるなら最初からやりたいという気持ちがあったので手を出しづらく、今までノータッチでいました
しかし本作は高評価を受けており、ストーリー自体は過去作と繋がりがないため(クリア後に過去作のキャラクターが登場とかはありましたが)思い切って最新作をプレイしてみることにしました
以下、個人的な意見をまとめていきます
良かったところ
迫力のある連携必殺技
本作の戦闘では敵に連続でコンボを入れると専用のゲージが増加していき、これがマックスになると仲間との連携必殺技(ブーストストライク)を放つことができます
敵のHPが少なく、コンボ数が多いほど発動しやすい仕様となるため、締め技として爽快感を得られる点が良かったです。更に他の敵を巻き込みながらダメージを与えることで連続で狙えるところも良いと思いました
また、ブーストストライクは主となるキャラクター + ランダムキャラクターの組み合わせでそれぞれ別の演出が用意されているため、仲間の追加に伴いバリエーションが増えていくところもワクワクできました
ブーストストライクはほぼ毎戦闘で使用することとなりますが、これを使って戦闘を終わらせるとシームレスにフィールド操作に戻るのでストレスを感じさせない作りとなっているところも良かったです
大量の会話イベント
「スキット」というフィールド上での会話イベントがテイルズシリーズの特徴らしいのですが、こちらが大量に用意されていました
ムービーではなく漫画のコマ割りのような演出で進むため、ちょっと凝った作りになっている点も良く、300種類以上あるうえに内容も多岐に渡るため、非常に見ごたえのある要素と言えます
また、タイミングを逃した場合でも野営地で後から見直すことができるのも優しさを感じました
他にも特定の場所に来た時や、戦闘前後、サブクエストを受けた時など様々なタイミングでキャラクター同士の掛け合いが発生するので、それらを聞けるのも面白かったです
徐々に解放されていく追加要素
ゲームの進行に合わせて少しずつ新要素がアンロックされていきます
上述した必殺技など戦闘に関わるものから、フクロウ探しや釣りといったミニゲーム的なものなどが用意されています
特に戦闘関連のものについては、プレイヤーの戦い方に大きく影響を与える要素となっていますので、次は何が追加されるのだろうとワクワクしながらストーリーを進めることができました
悪かったところ
敵が硬いため必殺技以外の爽快感が薄くなりがち
自操作するキャラクターには、地上技と空中技を3個ずつ好きに割り当てることができ、ストーリーを進めていくと更に追加割り当てが可能となります
そのため地上コンボで敵をブレイクさせたら空中コンボに持ち込み、締めに叩き落としてブーストアタックで硬直をキャンセルし、更に地上コンボを続けるみたいなことができるため自由度は高めです
しかし敵のHPを削り、コンボを続けてゲージを増加させたら必殺技でとどめをさすという仕様に反して通常攻撃と術技のダメージが大して出ないので、毎回長々とお手玉コンボをする必要があるところが面倒に感じました
しかも敵が無駄に硬いせいでフルコンボを叩き込んでも必殺技にたどり着けないということが往々にしてありました。別に必殺技を使わなくても敵を倒すこともできますが、使った方が早く終わるので使わざるおえないというのが現状です
また、スキルを習得していくことで通常攻撃や術技使用可能数を増やしてくことができますが、序盤はこれが少ないためローテンポな戦闘になりがちです。逆に言えば終盤は行動に余裕ができるため、動きやすさに関しては改善されます
ただ最終的にアルフェン(もしくは特攻持ちの仲間)のブーストアタックで敵のダウンを取り、フラムエッジを瀕死状態になるまで溜めこんで最大火力を叩き込み、回復してもらいつつ敵が倒れるまでこれを繰り返す、という戦法となってしまいました
所感としてはストーリークリア後に入手できる武器を使用し、更にアーティファクトで敵味方与ダメージ2倍を使用することでようやく良い感じに思えたので、敵が硬いというよりかはダメージ計算がよろしくないのかもしれません
敵の使いまわしが酷い
各地域を巡る旅なので景観の移り変わりは楽しめたのですが、雑魚敵は色違いなだけの使いまわしばかりとなっており、対処法も最後まで同じなのでストーリー半ばで戦闘に飽きてしまいました
その代わりボス敵に関しては領将(スルド)を始めユニークなものが用意されていたので、そこは楽しめました(結局、ボス敵に関しても一部は色違いで使いまわされていますが・・・)
丁寧すぎるストーリー進行
これはゼノブレイドシリーズでも言ってきたことですが、ストーリーの進行が丁寧すぎて会話が長くなりがちです
今置かれている状況や、これからやること、何が起こっているのかなど全てを喋ってくれるので現状把握という点では優しいですが、ここに各キャラクターが抱えている問題の解決も含まれてきて、つらつらと会話が続くのでテンポが悪くなってしまっています
内容に関しても仲間だの絆だの同じようなことを何回も繰り返すので、またこの流れか・・・と思ってしまいました
また、終盤に近付くにつれ伏線回収やストーリーを締めるための会話が増えていくため、あまりの長さに眠くなりました
ヴォルラーン戦のような迫力のあるムービーシーンであれば構わないのですが、ただの会話パートはもう少しグダらないような作りにしてもらえると更に楽しい体験になったかなと思います
これは別につまらなかったという批判ではなく、ちょっと辛かったという話です
全ての不満を解決するDLCという存在
本作のボス敵は結構強めに作られていますが、レベルが離れる程取得できる経験値が減っていく仕様のため、雑魚敵を倒してレベルを上げまくってから挑戦するということが難しい作りとなっています
そのため開発者が想定している「適正レベル」で戦うことになるのですが、ボス敵は基本的にスーパーアーマーのため攻撃の割り込みが許されず、ダメージを受けやすいため回復スキルが必須となります
しかし回復スキル(または補助スキル)の使用にはCPというリソースが必要であり、使用回数に制限があるため、それを補うためにHPやCPを回復するアイテムの消費が多くなりがちです
アイテムを使うことが前提の難易度設計というのも気にはなりますが、これに関しては許容できます。問題は回復アイテムの金額が無駄に高いという点にあります
基本的に各キャラクターの武器、防具、アクセサリーを用意するだけでお金が吹き飛ぶため、消耗品にかけられるお金が少なくなりがちですが、CPを回復できるアイテムが高額に設定されているので十分な数を用意することが難しいと感じました
また、換金用のアイテムを売ったうえで貧乏生活を強いられるのは、正直システムの噛み合いが悪いと感じました。換金用のアイテムだけでなく、敵から入手できる素材や鉱石などもそこそこの金額で売れるのなら良かったかなと思います(魔物がうようよしているような世界で、危険を冒した先に入手できるような物が安値で買い叩かれているのはおかしい気がする)
そして本題ですが、全ての不満を解決するアイテムをなんと課金することで購入できます。具体的には下記が用意されています
アイテムプレミアムパック(1,100円)
・雑貨屋10%オフ
・獲得SP20%アップ
・獲得経験値30%アップ
トラベルプレミアムパック(550円)
・彫金屋料金50%オフ
・武器作成素材数が1になる
・料理必要素材数が1になる
・雑貨屋販売価格30%オフ
・料理効果時間2倍
スターターパック(550円)
・消費CP20%ダウン
高速成長パック(550円)
・バトルスコア2倍
・獲得経験値2倍
消費アイテムの販売額にとどまらず、経験値2倍やSPの取得量増加など多くの恩恵を受けることができます。さすがに課金してまでプレイしたくないので普通にクリアしましたが、不便さを前面に出し課金に誘導させるような設計なのは正直どうなのかと思いました
もちろん楽にクリアしたい人向けという意趣は理解できますし、最低難易度(イージエスト)でプレイすればその限りではないかもしれませんが、標準難易度として用意されているノーマルが、きちんとノーマル難易度として機能していないのが問題であり、最低難易度を用意せざるを得なかった理由があったのではと思います
まとめ
様々な術技を組み合わせて戦える自由度の高さと、必殺技による爽快感を楽しむことができました。また、キャラクター毎に異なる特性を持っているため操作キャラクターをアルフェン以外にするとまた異なる戦闘体験ができるところも作り込まれていて良かったです
しかしボス戦では敵が常にハイパーアーマーのため、最終的に隙が少なくてダメージを入れやすい術技を連打しながらブーストアタックで敵をダウンさせ、フラムエッジをぶち込むというパターンに行きついてしまうので、単調になってしまうのがもったいないと感じました(熟練度という仕様もあってずっと同じ技を出していたので、スターオーシャンで双破斬を一生撃っていたのを思い出しました)
最終的にトロコンを目指せる位には面白さが保証されていますので総合的に見れば良作品ではありましたが、なんだかストーリーが盛り上がらなかったり、戦闘が単調になりがちだったりでワクワク感よりも先に飽きが上回ってしまいました
過去作をプレイしていれば比較して相対的に評価を上げることもできたかもしれませんが、初プレイの場合は過度に期待はしないほうが良いかもしれません