デビルサマナー ソウルハッカーズ2をプレイした感想と評価レビューをまとめます。
まず結論から
楽しめるけれど気になる点が多いゲームでした
評価は 3.5くらいです
本作品の発売に合わせ前作のソウルハッカーズ(PS版)を5月にプレイしており、発売日が古いながらも良作だったため、ナンバリングタイトルにも期待して購入しました
ですが、面白いと思う部分もあるものの微妙に感じてしまうところが多く、他の女神転生をベースとした作品と比べると見劣りしてしまうと言わざるを得ません
以下、個人的な意見をまとめていきます
※難易度ハードでの意見となりますので了承ください
良かったところ
魔晶システム
装備品の一つとして「魔晶」というものが追加されました。これを装備することで対応する属性のスキル威力を増加させたり、必要なMPを減少させることができます
今までで言う「○○ブースター」系のスキルに相当するものを自由に付け替えできるので、いちいちスキルの継承を考える必要なく好きな仲魔を使えるようになりました
その代わりに仲魔のスキル枠が初期だと4つしかなかったり(最大6つ)、これを前提にしたMP設定になっていたりと序盤は厳しく感じるところはありますが、最後まで通してみると妥当な調整かなとは思います
また「魔晶」は仲魔のレベルを上げることでランダムで入手できるので、色々な悪魔を使う機会ができて良かったです
便利なオートセーブ
今作ではボス戦のほかに、「リスキーエネミー」と呼ばれる高レベルの悪魔が出現するパターンがあるため高難易度では事故死する可能性が高いです
負けてしまうと以前のセーブ地点まで戻されるのが普通ですが、本作は戦闘やイベント前にオートセーブしてくれるので負けても近くからやり直せるのが良かったです
低難易度ではコンティニュー可能なのであまり恩恵がなかったり、高難易度の緊張感といったものは薄れてしまいますが、時間を無駄にするよりかは良いかなと思います
悪かったところ
生理的に受け付けないフランマボイス
※感性は人それぞれなので個人的な意見です
Aionが生み出した分霊として登場するフランマですが、正直なところ喋り方も含めて声が生理的に受け付けませんでした。普通に声優としての練度であれば気にならないかもしれないですが、年齢も年齢なのでキッズ感が否めず・・・
この方をキャスティングした何かしらの理由はあると思いますが、普通に子供っぽい声が出せるベテラン声優を起用して欲しかったなと思います
様々な要素による引き延ばし
薄い内容の依頼やコピペダンジョン
マダム銀子による依頼システムが前作から踏襲されたのに加え、アクシス内でAion専用の依頼も受けられるのですが、どれも〇〇を何体倒せ、〇〇を入手して渡すしか内容がないため単調で変わり映えがしません
また依頼の目的地は明かされますが(たまに階層も)、目的の人物などがMAPのどこにいるかまでは出てこないため、一度クリアしたエリアを再度走り回らなければならず、ただただ面倒でした
依頼を受けるタイミングによっては同じエリアに何回か出向く必要が出てしまうため、それも手伝って面倒さが増してしまいました
個人的にはMAPに目的地のマーカーを付けてくれれば、それで解決するような内容なのでもう少しシステム面を練って欲しかったです。まぁ報酬もろくな物がないので、ストーリーをクリアするだけであればガン無視しても問題ない内容でしたが
ただ直接報告するタイプの依頼以外は、条件を満たせばその場でクリアとなるのでそこだけは良かったと言えます
また上記に加え、ストーリーで探索するダンジョンは見た目が似通ったものが多いです(廃棄路線やソウル・マトリクスなど)。そのため代り映えのしないステージをうろうろする羽目になるので新鮮さが薄く、作業感が強いです
特にソウル・マトリクスは同じようなMAPを仲間3人分探索させられる上に、正しい道を選ばないと先に進めないワープ装置が大量に配置されているのでウンザリしました
素材による武器強化
戦闘で悪魔からドロップする素材などを渡すことでCOMPの強化ができますが、キャラ毎に武器が固定されているので、これをやらないとキャラが強くならない仕様となっています(一応装備している悪魔のステータス補正は入りますが)
しかし素材は必ずドロップする訳ではないので、強化のために戦闘を半強制的に繰り返す必要があります
また、当たり前ですが出現する悪魔はストーリーの進行に合わせて解放されていくので自動的に強化段階に制限がかかるのと、強化内容は分かっているのに強化できないというジレンマが生まれます
別にこのシステムが悪いとは言いませんが、4人分の強化素材が必要になることを前提としたバランスに調整してあると良かったです
他の素材に関してはヒロえもんで入手できるようになっていたので良かったと思います
アイテムの購入と所持数制限
魔晶によるMP軽減を前提にしているせいか、スキル使用時のMP消費がかなり激しいです
そのため「チャクラドロップ」などといった回復系の消費アイテムを多く持ち歩きたいところですが、何故か購入数や所持数に制限がかけられているため買いだめが不可能となっています
なので使うたびにショップに行く必要があるのですが、シーン切り替えのロードが頻繁に挟まり、毎回数秒待たされるため移動のテンポが悪いです(恐らくTIPSなどを読ませるために敢えてロード時間を確保しているのだと思います)
単純に所持数を最大99個にして、効果量の低いアイテムであれば購入制限をなくしてくれれば移動回数が減るので今の仕様でもここまで文句は言いません
唯一、トラエストでダンジョンからMAP選択画面まで一気に抜けれるのだけは評価したいです。これがなかったら最悪だったと思います
周回前提の仕様
エンディングが2種類用意されているのですが、いわゆる真ENDを見るための条件が各キャラクターのソウル・マトリクスを4層までクリアすることとなっています
そのため全員のソウルレベルを100まで上げておく必要があるのですが、1周目ではこれを知ったうえで調整していかないと条件を満たすのが厳しいと言えます。自分は平均的に振り分けていましたが、アロウが97で止まってしまったので周回を余儀なくされました
更に悪魔全書を全て埋めるために各キャラクターのソウル・マトリクスを5層までクリアする必要があるのですが、それにはソウルレベルが200を要求されます
一応引継ぎ要素として2周目では取得ソウルレベルが2倍、3周目では3倍と増加していきますが、どちらにせよ全員を200にするには周回をしなければ届かな作りとなっています
ただし、それを前提としているためかムービーはスキップ可能、会話パートは早送りができるような仕様となっていますので、単純に周回数を増やすだけなら数時間脳死プレイすればOKなので超絶面倒という訳ではなかったです(それでも誰もが2周目以降をプレイする訳ではないので、エンディングは1周で条件を満たせるレベルにして欲しかったですね)
また、悪魔全書は細かく条件を指定しながら検索合体できるようになったりとパワーアップしており、未所持の悪魔でも検索合体できるなど利便性は非常に良くなっていました。そのため悪魔全書のコンプリート自体は比較的楽に行えました
戦略性の薄い戦闘システム
女神転生のプレスターンや、ペルソナのワンモアなどに相当する要素として「サバト」が追加されました。これにより敵の弱点をつくことでターン終了後、敵全体にダメージを与えることができます
また、サバト専用のスキルとして「味方のHP、MPを回復する」、「敵からアイテム、金を盗む」などが追加されたため、メイン使用の悪魔だけでなくストックしている悪魔にも価値が生まれる作りとなっています
このシステム自体は使い勝手がよく、「サバト」で流れるムービーを毎回スキップしなければならないことを除けば不満はありません
しかし他作品にあるような「弱点を突くことでの行動回数の増加」がないため、例えば有効な攻撃手段を持たないキャラクターを待機させて行動順を送り、次のキャラクターで大ダメージを与えるなどといった動きができません
また、単純に行動回数が原則4回しかないのでダメージを大きく稼いだり、味方の状態異常や死亡状態から体勢を立て直すのが厳しい面が目立ちました
その代わりに「コマンダースキル」を使って悪魔をターン消費なしで入れ替えたり、複数のバフ、デバフを一気に入れられるスキルが多く用意されていたり、消費アイテムでカジャ、ンダ系の魔法をカバーできたりと、ある程度調整がされている点は良かったと思います
まとめ
色々書いてきましたが、何だかんだ言ってトロコンするまでプレイしてしまったので悪い作品ではなかったと思います。比較対象という訳ではないですが、女神転生5のクオリティが高すぎたせいで期待値が上がり過ぎていたのかもしれません
ストーリーは分かりやすく締められており、電脳AIとしてソウルハックする様は正当なナンバリングタイトルと言えるでしょう
また、DLCの追加ストーリーも面白かったので本編のみプレイの方は是非購入してみてください。このお布施が次回作に繋がります