Voice of Cards ドラゴンの島をプレイした感想と評価レビューをまとめます。
まず結論から
体験版に引き続き面白いゲームでした
評価は 4.0くらいです
Voice of Cards ドラゴンの島はゲーム内の全てが「カード」で表現されており、所謂テーブルトーク風のRPGゲームとなっています
ストーリーは王道もので、ボリュームも丁度良い感じとなっているのでサクッと遊ぶのに適しています
また、ヨコオタロウさんを筆頭に斎藤陽介さん、安元洋貴さん、岡部啓一さん、藤坂公彦さん、松尾勇気さんといった「ドラッグオンドラグーン」や「ニーア」シリーズやお馴染みのクリエイターが集っているため関連作品が好きな人にはオススメできるゲームと言えるでしょう
以下、個人的な意見をまとめていきます
良かったところ
伝わってくるテーブルトーク感
今までTRPG系のゲームは「Hand of Fate 2」しかやったことがありませんでしたが、ゲームマスターとのやり取りが発生するあの空気感がかなり好きです
本作のゲームマスターは基本的にはゲーム内テキストを読みますが、結構プレイヤーに向かって素で話しかけてくることもあって面白かったです
ストーリーは1本道に制御されているため、今の目的とは別のマップに先回りしてクリアしてしまうなどの自由度はありません。その代わりにゲームマスターの専用セリフが用意されているので、あえて進めない場所に行って会話を楽しむということができました
例えばある洞窟は暗いため松明が無いと進めないのですが、あえて使わずに進んで行くと暗くて進めないと何回も警告してきます。それを無視して進んで行くと途中から諦めて無言になった後、強制的に外に出すようなイベントを起こしてきます。これは想定外の動きをするプレイヤーに対してゲームマスターがどうにかして対処するという実際のTRPG感を感じられて良かったです
また松明を持っていない場合は買える場所を教えてくれたりと、こういった細かいイベントが用意されているので楽しみながら進めることができました
面白いフレーバーテキスト
コレクションにある各キャラクターとエネミーカードには表面、裏面にそれぞれフレーバーテキストが用意されています。ここには本編に出てこなかった内容や設定が書かれているため、クリア後に見てみると別角度からストーリーを楽しむことができました
例えば「ポイズンスライム」ですと下記内容となります
肉を溶かすほどの猛毒の体液を持つ。動物を丸飲みにする姿も見られ、冒険者から「死神スライム」として恐れられている。
温厚な性格で動物達とも仲良し。猛毒の体液に触れて動かなくなった友達を飲み込み、寂しくないよう生涯を共に過ごすという……
死神と恐れられてるのに温厚なんか~い。と思ったら良かれと思って友達を丸呑みにしてるヤベーやつやん・・・と言った感じ
またコレクションではカードの全体イラストが見れるので、こちらも併せて見ておくと良いでしょう
悪かったところ
エンカウント率が高い
自身の駒を進めことで周囲のカードがめくれていき、見えなかったものが段々と見えるようになるという面白さが本作にはあります。しかし敵とのエンカウント率が高くすぐに戦闘に移行してしまうため、その楽しさを阻害されてしまいました
自分はマップの端から端まで歩いて全てのカードをめくりたいという性分だったので相性が悪かったです
6歩前後でエンカウントするのに加え戦闘が単調になりがちだったので、広いマップである程に眠気を促されたのが欠点と言えます
しかしそのエンカウント率でゲームバランス敵には丁度良いパワーレベルに調整されていたので、完全に悪かったとは思っていません。エンカウント率を下げる、もしくは戦闘が発生しないような消費アイテムがあれば良かったかなーと感じます
遊技場のカードゲームが怠い
各街にある遊技場ではカードゲームを遊ぶことができます
ルールがいくつかに分かれており最大4人でプレイすることになりますが、かなりの運ゲーかつNPCの手番が長く非常にテンポが悪いです
更に「1回休み」とか「ペアを奪う」とか不利益を受けるスキルなどをリードしている訳でもないプレイヤーに向けてやたら使用してくるのが気になりました
運要素についてはギャンブルなので許容範囲と言えますが、理不尽さによる爽快感の無さとテンポの悪さにより1戦が長すぎるのが面倒に感じてしまいます
正直今のスピードでは2度とやる気はおきず、トロフィー獲得のためにルール別に1勝するだけしか気力が沸きませんでした(もはやトロフィーが無ければプレイしてない)
内容自体は結構面白いので勿体ないなぁと思いました
あとローカル通信にしか対応しておらずオンライン対戦できないのも残念です(今のスピードではやりたくないですが・・・)
まとめ
体験版のころから言われていましたが、やはり若干のテンポの悪さが目立ってしまいました。とは言え遊技場を除けばそこまで気になるものではなかったので、余程急ぎ足の人以外は大丈夫かと思います
また今後のアップデート方針としてスピードアップを検討しているようなので、もし興味があるのならそれを待っても良いかもしれません
王道ストーリーだけでなく、ゲームマスターとのやり取りも面白かったので、とりわけTRPGが好きな方にはオススメのゲームと言えるでしょう