NieR Re[in]carnation(ニーア リィンカーネーション)のウェポンストーリーまとめ(大剣)です。
数が多いので穴開きにはなりますがチマチマ更新したいと思います。
- 紅蓮
- 赤鉄の大剣
- 青鉄の大剣
- 翠鉄の大剣
- 白鉄の大剣
- 幽囚の大剣
- 黒鉄の大剣
- 赤血の金棒
- 近代軍記ノ壱
- 王宮騎士の忠誠
- 赫星
- 裁定の大剣
- 無骨包丁
- 四〇式斬機刀
- 拷奪の斬刑
- 花憐の大剣
- 三式斬機刀
- 白蓮
- 銀雪の牙
- 双子の牙
- 塗炭の大剣
- 巨人の大剣
- 白の約定
- 黒の血盟
- 抗抵の薬剣
- BSE_TypeLS
紅蓮
承知。 何百と口にした此の言葉に、感慨など無い。
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私は主命に随い、人を殺めるだけの操り人形。 心を殺し、人を殺す。 此の身朽ち果てる其の日まで。
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斯様な時代だからこそ。 生まれる場所は選べずとも、せめて自分らしく生きられたら。
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承知。 彼の日、少女へ向けた其の言葉に、私は初めて心躍った。 |
赤鉄の大剣
とある村は竜による被害を受けていた。 屈強な男たちが退治しようと試みたが、竜の吐く炎はあらゆるものを焼き尽くし、誰も近寄ることができなかった。
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このままでは村が滅びかねない。 村人たちがどうしたものかと苦悩していると、炎の力を宿す大剣を使い、数々の魔物を倒しているという凄腕剣士の噂を耳にする。
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その剣ならば竜の炎にも耐えうるかもしれないと、村人たちは剣士を探し出し、藁にも縋る思いで彼に竜の退治を依頼した。
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彼らの思惑通り、その大剣は竜から放たれる炎を見事に防いだ。 しかし、大剣と共に竜の炎を受けた剣士は跡形もなく灰となって消えてしまった。 |
青鉄の大剣
ある海辺の洞窟に、呪われた大剣が祀られていた。 無謀な男が、その剣に手を伸ばす。 剣を握りしめたとき、男は不思議な声を聞いた。
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気が付くと男のまわりに、その剣を手に取り、戦いの中で死んでいった人々が浮かんでいた。 彼らは男に語りかける。 戦うことに、意味はあるのかと。
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男は気が付くと、なぜ戦うのか思い出せなくなっていた。 一体なぜこんなところにいるんだろう。 こんなところで、俺は何をやっているんだろう。
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男は死んでいった人々に手を取られ、洞窟を進む。 そこには青く光る透明な泉が広がっていた。 泉に足を踏み入れると、底のない光の中へ落ちていった。 |
翠鉄の大剣
風の精霊は、とても好奇心が旺盛でした。 精霊でありながら、人間の少女と友達になってみたかったのです。 言葉を持たない精霊は、想いを伝える方法を考えました。
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最初に、そよ風を起こしました。 少女のスカートが風に揺れ、はしゃぐ姿はとても楽しそうです。 精霊は、もっと一緒に遊びたいなと思いました。 |
次に、突風を起こしました。 風は木々を大きく揺らし、少女は家に閉じこもってしまいました。 どうしたら出てきてくれるのでしょう?
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そして、台風を起こしました。 家をなぎ倒したはいいものの、少女まで吹き飛んでいきました。 あぁ、あの子は死んでしまったようですよ。 やりすぎましたね。 |
白鉄の大剣
はるか昔、光の神が6つの武器を創り、世界の諸所に隠したという伝承がある。 その一つが、所有者の「生きる力」を高めるという大剣。 それは険しい雪山の頂に奉られており、幾千もの冒険者達が求めたが、大自然の厳しさに負けて誰一人帰ることがなかった。
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一人の高潔な騎士が、この山に挑んでいた。 山頂に近づくにつれ、寒さのために腐敗せずに打ち捨てられている冒険者達の死体が増えていった。
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そこにあったのは、温かな光を放つ見事な大剣。 しかしながら、騎士に残された体力は既に皆無に等しかった。 食料は底を尽いており、十日間何も食べていなかったのだ。 騎士は、大剣に手を伸ばしつつも、ここで餓死することを覚悟した。
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騎士が大剣を手に取ったその時、カがみなぎってきた。 それはたしかに、「生きるためのカ」だった。 喰おう。今なら、なんでも喰える気がする。いや、喰いたいんだ。喰わなくては。 騎士は、ゆっくり下山していった。 腐敗していない冒険者達の肉を求めて。 |
幽囚の大剣
俺にとって家族は全てだった。 愛する妻と娘を守ることが、使命だと思っていた。 しかし、突如現れた『花』によって娘の命はたやすく奪われた。
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花によって退廃した世界で人々は管理されて暮らしていた。 日常を取り戻すため、強制的に戦場に立たされる。 まるで囚人のようだが、俺は復讐のため嬉々として剣を握った。
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仲間達とともに花どもを殺し尽くす。 戦い生き伸びた俺と妻は、ともに喜びを分かち合っていた。 その瞬間、世界が静止した。
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俺は思い出した、自分達が管理されていることを。 感情すらも不自由な世界であることを。 そして『人』によって妻の命は奪われた。 |
黒鉄の大剣
少女はずっと、暗闇の中に居た。 暗黒に支配された牢獄にただ一人、何年も。 時間さえ見失う暗闇で、時が過ぎるのをただ待っていた。
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定期的に与えられる食事の時だけは、少女も光を見る事が出来た。 僅かに開いた扉から、眩い光と共に与えられる食事。 少女はその一瞬の光に縋る様に、ずっと生きてきた。
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与えられた食事を綺麗に平らげ、再び光が射す時を待つ。 それが少女の生活、それ以上の出来事は何もない。 ある日、少女の生活を知った男が同情し、少女を救いに現れた。
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開け放たれた扉から、男の手が少女へ差し伸べられる。 少女は迷う事なく、その手へと嚙み付いた。 男を綺麗に平らげて、少女はまた、次の光を待ち望む。 |
赤血の金棒
かつて存在したという罪深き戦闘部隊、『赤鬼』。 それは人の世に居場所の無い大罪人を活用する、血塗られた部隊。 彼等はただ、殺す事だけを目的に戦場に駆り出される。
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近代軍記ノ壱
町外れに隠居して暮らす老人を知っているか? 雨の日に、窓から外をずっと眺めているあのじいさんさ。 現役時代は軍の衛生兵だったみたいで、数々の悲惨な現場に立ち会ってきたんだと。
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王宮騎士の忠誠
かの国の王室に仕える騎士団、その団長は、並の騎士が束になっても敵わないほどの剣豪だ。 人々は彼を鉄仮面と呼び、それはいかなる場合においても、彼が人前で鉄兜を外さないことに由来する。
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実のところ、王自らが騎士団長に鉄兜を外さないように命じているのだ。 彼は忠実にそれを守り続けているが、騎士団の中にさえ、その理由を知る者はいない。
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そうと気づく者は少ないが、王はこの騎士団長を憎んでいるのだった。 しかし殺すにはその腕はあまりに惜しく、顔を全て覆う窮屈な鉄兜を被らせることで、王は溜飲を下げたのである。
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理由は実に浅薄だ。 この騎士団長は稀にみる美形であり、若かりし女王が熱を上げてしまったのだ。 もう何十年も昔のことだが、王は今もそれを許すことができないのだという。 |
赫星
かつて、幕府に仕える忍の組織があった。 敵将の暗殺、味方の口封じ、復讐の代行。 それが任務であるならば、彼等はどれだけ困難な殺しであっても成し遂げてみせたという。
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その組織に属する一人の女。 彼女が忍の道へ進む事を選んだのは、優秀な忍であった母に憧れた為だ。 母と同じく双刀を手に、彼女はただ真っ直ぐ、母の背を追う様に生きてきた。
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だがある日、彼女は母を殺せと命じられる。 多くの任務をこなしたが為の口封じだった。 忍に、任務の拒否が認められる筈もない。 泣き喚く彼女の刃は鈍り、必要以上に母を苦しめてしまった。
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その後彼女は、自分の刀と母の刀を合わせて打ち直した、一振りの大太刀を使う様になった。 母の最期の顔を振り払い、彼女は逃げる様に歩み出す。 その大太刀に一撃必殺を誓って。 |
裁定の大剣
彼の振るう大剣は、この国の正義を体現していた。 どんな危険な戦場からも帰還する彼は、市民にとって英雄であり、私たち兵士にとってはそれ以上の存在だった。
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彼を探すうちに、色々な噂を耳にした。 どうやら全てがほら話というわけではなさそうだ。 しかし私はそれを信じたくなかった。 噂の中の彼は、別人のような姿をしていたから。
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残念なことに、どうやら噂は本当のようだ。 彼は今や、見境なく人を殺している。 しかし私は彼のことを殺すことができるだろうか。 私を救い、私を導き、私を愛してくれた彼を。
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荒廃した国の教会の廃墟で、彼に再会した。 私は問う、彼は答える、正義の名のもとに人を殺し続けた人生を。 床の砂埃が私の血で染まっていく。 彼は耳元で「己の命が尽きるまで正義を貫く」と囁いた。 |
無骨包丁
とあるところに「帰らずの山」という山があった。 その山に踏み入れた者は帰ってこず、人を喰う鬼が住まうとか、万病に効く温泉があるとか、様々な伝承が噂されていた。
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四〇式斬機刀
【四〇式斬機刀取扱マニュアル(ヨルハ部隊配布用)】 −ご使用の前に 付属品が正しく揃っているか、お確かめ下さい。 初回起動時は、テスターを使用して通電確認を行って下さい。
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−安全上のご注意 機動性、演算能力などの異常により本来の運動性能を発揮できない場合、本製品のご使用はお控えください。 また、本来の用途以外への使用は避けて下さい。
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拷奪の斬刑
使用方法:1ページ目 ◆好きな箇所を切り刻んでみましょう。 大きく振り下ろせば切断することも容易です。 出血が多いので注意しましょう。
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使用方法:2ページ目 ◆剣の重さを利用して叩き潰してみましょう。 ぐちゃぐちゃに拉げた身体は対象に多大な精神的苦痛をもたらすでしょう。 患部が膿まないよう注意しましょう。
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使用方法:3ページ目 ◆刃先に挟んで締め上げましょう。 特に苦痛を与えたい場合は頭部がオススメです。 ハンドルで加減を調整できますが、強くしすぎて壊さないように注意しましょう。
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使用方法:4ページ目 ◆白紙だ。 この剣で罰を受けるのはどうやら私で四人目らしい。 一人ずつ色々な方法を試しているのだろう。 私は一体どうやって…… |
花憐の大剣
心の優しい貴族の男がいました。 その男は街の領主でしたが、身分に甘えることなく、畑仕事や裁縫なども行い、領民から敬愛されていました。
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三式斬機刀
余は、この大国の皇帝である。 故に、余が執り行う政は絶対であり、何人たりとも意見することは許されぬ。 もっとも、この大刀を前に意見をしようなどという者はいないであろうが。 お主もそう思うであろう?
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この大刀は実に良い。たった一振りで十二は首を落とす。 民草はもちろん周辺諸国でさえ、恐れて余の国に手を出せぬと見える。 しかし、それも退屈だとは思わんか? この大刀にもたまには血を吸わせてやらねばなるまいしな。
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よし、南方の国を攻め滅ぼすことにしよう。 かの国は美しい女子が多いと聞く。お主も好きなだけ娶るといい。 余が手ずから先陣を切り開く。お主は後からついてこい。 さて、どれほどの首を落とせるか、楽しみだ。
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見よ、敵兵が余を囲んでおるぞ。その数、ちょうど十二。 一振りで綺麗に首が落ち……お主、何をしておる? 何故、余に刃を向けておるのだ!? お主がおると敵が十三になり、余の剣では首が……首が……落……ち…………。 |
白蓮
―――迷獄。 檻に囚われた、壁に阻まれた。その感覚が視界を黒に閉ざした。 道も、目指す場所も、分からぬまま闇に迷う。 闇の中では、自身の内情だけが浮き彫りになっていく。
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銀雪の牙
春の色は青、其れは芽吹いた命の色。 海の色は青、氾濫する程の生命の色。 生の色は青、然し其れは無知なる色。 |
夏の色は赤、其れは燃え立つ焔の色。 血の色は赤、身体を満たす活力の色。 生の色は赤、然し其れは道知らぬ色。
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秋の色は白、其れは恵みと豊穣の色。 霞の色は白、行く手を阻む際涯の色。 生の色は白、然し其れは罪知らぬ色。
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冬の色は黒、其れは死と終わりの色。 罪の色は黒、生ける者全てを穢す色。 生の色は黒、故に全てが果て逝く色。 |
双子の牙
娘と二人、幸せに暮らす男がいた。 だがある時、争いに巻き込まれて、敵国に娘が捕まってしまう。 「武器であるなら何でもいい!」そう言って男は曰く付きの武器を商人から買い、娘の救出に向かう。
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塗炭の大剣
照りつける太陽の下、もうすぐ、最後の水が尽きる。 ここに留まっても、やがてこうなる事は誰でもわかったはずだ。 そして何もできる事が無いという事実が人の心を腐らせていく。 私はそれを、身を持って実感していた。
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巨人の大剣
とある辺境の村に巨人が現れました。 死を覚悟した村人達でしたが、その巨人は心優しく、村のために土を掘り、川を作ってあげました。
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白の約定
家老の計らうまま、我等は婚姻を結ぶ。 御家の為、後世の為。斯様な契りは間々ある事だ。 艶聞や色恋に関心はない。この儀の事も、気にも留めなかった。
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初めて彼女を目にした日の、冷たい後姿を覚えている。 近寄り難く、声を掛ける事も躊躇させる気配を。 考えた。氷晶を思わせる瞳は、この婚姻を如何に映すのか。
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若い身空で、家の為に生涯を捧げる。心閉ざすのも無理はない。 彼女が不憫に思え、それからは何かと彼女を気にかけた。 経緯はどうあれ、夫婦となったのだから。そう思っていた。
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然し、彼女は心此処に在らずと云った様子を続けるばかり。 まるで人形のように。そう想うと、全てが莫迦莫迦しくなった。 何を期待していたのだろう。始めからこうすれば良かったのに。 |
黒の血盟
思い出すのは、あの白く柔らかな肌。 こんなに筋張った、冷たいものではなく。
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思い出すのは、あの歌うように清らかな声。 こんなに低く、轟くものではなく。
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思い出すのは、あの艶めく長い髪。 こんなに短く、針金のようなものではなく。
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思い出すのは、あの寂しそうな瞳。 私を力尽くで貪ろうとするものではなく。 |
抗抵の薬剣
俺はただの技術者だ。なのに、どうしてこんな目に……。 戦争は俺から全て奪っていった。 行方不明になった妻は生死すらわからない、子供を身籠ったばかりだったというのに。 残されたのは、憎しみと復讐心。俺は駆り立てられるように、兵器の開発に没頭した。
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BSE_TypeLS
死を恐れぬアンドロイドの兵士がいた。 身の丈ほどある大剣を悠々と振り回し、戦場から戦場へと渡り歩く。 彼は無限にある命の使い方を、命を奪い合う殺し合いに見出していた。
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とある日、機械の兵士は戦場に咲く真っ赤なバラを見つけた。 そのバラは美しく、アンドロイドは一瞬にして心を奪われた。 とうの昔に失ったと思っていた感情が溢れ出してきた。
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アンドロイドはバラのために戦い続けた。 その地は戦いの絶えない、土地だったため、野ばらを害すものを片っ端から切り伏せた。 命の奪い合いではなく、何かを守るために戦うことを喜んでいた。
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