NieR Re[in]carnation(ニーア リィンカーネーション)のウェポンストーリーまとめ(槍)です。
数が多いので穴開きにはなりますがチマチマ更新したいと思います。
- 赤鉄の槍
- 懸崖の槍
- 青鉄の槍
- 翠鉄の槍
- 白鉄の槍
- 黒鉄の槍
- 赤血の長槍
- 機械生命体の槍
- 亡貫の槍
- 草原の竜騎槍
- 百獣の双槍
- 巨人の槍
- 近代軍記ノ参
- 王位簒奪者の槍
- 銀雪の尾
- 四〇式戦術槍
- 枢の鉾槍
- 拷奪の穿刑
- 黒の倨傲
赤鉄の槍
とある軍に数百の戦場を生き抜き、伝説と呼ばれる一人の兵士がいた。 彼が伝説と呼ばれる所以は、屈強な肉体と華麗な槍捌き、そして火の力を宿す不思議な槍にあった。
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槍に宿された火の力は凄まじく、飛んでくる矢や弾でさえ焼き尽くした。 そして今日もまた、彼の働きでひとつの村を焼き滅ぼす。 この槍と彼さえいればどんな戦いにでも勝てると軍は湧きあがった。
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その夜、宴の席で仲間たちは彼に戦場で生き抜く秘訣を尋ねた。 彼は自慢気に「いかに強力な武器と言えど、それを自在に操るだけの技量がなければ意味がない。
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しばらくのち、彼の軍はあっけなく全滅した。 原因は焼き滅ぼした村に蔓延していた疫病だった。 その噂を聞いた民衆は「大事なのは病にかからない健康な身体づくりだ」と教訓にしたという。 |
懸崖の槍
男は、いまだ誰も頂を見たことのない巨峰に挑む。 厳しい自然を通じ、生と死の境界線を探すかのように。 それは己が生きる理由を見つける行為にも似た。
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激しい吹雪に見舞われ、男の体力は削り取られていく。 懐に忍ばされていた、娘からの贈り物。 そこから感じるわずかなぬくもりを暖に、男は山頂を目指す。
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険しく反り立った岸壁を越え、男はついに頂を踏む。 そこで男は、残してきた妻の幻影と邂逅し、意を決する。 この山を下り、暖かい家族の元へ帰ろうと。
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崖から滑落した男の命は、いまにも消えかけていた。 夫の帰りを待ちわびる、娘と身籠った妻の姿が暗闇に散る。 それは男にとって後悔だったのか、刹那の幸福だったのか |
青鉄の槍
森の奥に、人ではないものと会話できる少年がいた。 少年はその異能のせいで、幼くして森に捨てられ、孤独な人生を歩んでいた。 彼の親代わりとなったのは森の泉に住むヌシと呼ばれる怪物だった。
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やがて少年に物心がついた頃、町の人が怪物に襲われているところに出くわした。 心優しい少年は、ヌシに助けを求める。 ヌシはそれに答え、少年に不思議な力を宿した槍を託した。
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少年は、ヌシの槍を携え、町の人を襲う怪物を退治した。 少年は人の役に立てたと思い嬉しくなった。 しかし町の人々は、不思議な力を使う上に、人間の言葉を喋れない少年に畏怖の念を抱く。
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やがて怪物が現れたのも、この少年が捨てられたことを恨んでやったのではないかと噂がたち、町の人々は無残にも森を焼いた。 |
翠鉄の槍
人魚の娘の初恋の相手は、人間の青年でした。 海で小舟を漕いでいた青年に心を奪われた人魚は、またひと目会うにはどうしたらいいのかと考えました。
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人魚の娘は、海の神に願いました。 すると、海の神は津波を起こし、海辺の村を海に沈めてくれました。 しかし、その村に人魚が恋したあの青年はいませんでした。
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人魚の娘は、再び海の神に願いました。 すると、海の神はもう一度津波を起こし、内陸の町を海に沈めてくれました。 はたして青年はその町にいましたが、すぐに溺れ死んでしまいました。
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人魚の娘は満足でした。 うぶでうら若き人魚にとって、初恋とはひと目見るだけで十分だったのです。 人魚は、また別の男を見かけて新しい恋を始めました。 また、海の神にお願いしなくてはね。 |
白鉄の槍
むかしむかし、光の神さまが6つの武器を創り、世界のあちこちに隠しました。 その一つ、伝説の槍は、必ず正しく狙いが定まると言われ、多くの武人が世界中を探しました。 しかし見つけることはできず、この槍にまつわる伝承はいつしか風化してしまいました。
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ある日、山間の里に住む少女が、夢中でうさぎを追いかけるうちに、谷底に落ちてしまいました。 鬱蒼とした木々や粗削りの岩々に阻まれ、少女は自分がどこから落ちたか、わからなくなってしまいました。 少女は、お父さんとお母さんに会いたくて、泣きました。
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ふと、少女のそばに薄汚い槍が落ちていました。 夜が訪れ、少女はその槍を抱いて寝ました。少しでも、寄り添うものがあれば安心でした。 すると翌朝、その槍は少し離れたところにあるのです。 少女は、槍を拾い上げ、槍先の示す方角へ歩き出しました。
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少女が眠るたび、槍は少しずつ離れたところに移動していました。 そうやって三日三晩、槍の指す方角へ歩いていくと、人里に着き、少女はお父さんとお母さんに会うことができました。 その槍は、今ではお父さんが狩りに使って重宝しているのだそうです。 |
黒鉄の槍
逢引、出逢、運命、歓喜、始点、邂逅、遭遇、発見、開始、狂喜、 愉悦、幸運、歓心、始動、天運、会遇、冥加、対面、際会、序開、 遭着、僥倖、発端、出始、交差、幕明、至福、会合、奇跡、対顔、 恩寵、愉楽、必定、水端、神助、芽吹、快事、天命、因縁、……
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……愛縁、交際、抱擁、最愛、寵愛、深愛、希望、相関、愛着、 情炎、誓約、約束、愛慕、執心、恋情、偏愛、溺愛、関係、恋仲、 理想、激愛、慈愛、恋慕、愛染、愛想、愛執、親愛、熱愛、親密、 恋愛、愛好、接吻、嗜好、思慕、熱情、情火、発熱、慕情、……
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……阨困、障壁、問題、困難、波乱、支障、難事、苦悩、障害、 悲運、重苦、悲哀、苦難、厄介、憂鬱、慟哭、哀惜、後悔、苦悶、 業苦、苦痛、悲嘆、哀傷、哀哭、差支、異常、憂苦、災禍、不幸、 悩乱、困苦、厄難、痛事、悲境、妨害、辛苦、惨禍、艱難、……
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遺体へと添えられたその手記は、「穢行」のニ字で締められていた。 |
赤血の長槍
かつて存在したという罪深き戦闘部隊、『赤鬼』。 それは人の世に居場所のない大罪人を活用する、血塗られた部隊。 善も悪も彼らには関係ない、そこに在るのは血肉と骨だ。
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機械生命体の槍
彼等ハ、強くクナル事が目的にナッテシマッタ愚カ者ダ。 強サトは目的デナク手段ではナイノカ? 手にシタ強サで何を成スカガ重要デハナイノカ? ダケド僕モ、強クナリタカッたんだ。
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亡貫の槍
人里離れた山奥に、ぽつんと佇む一軒の廃墟があった。 そこは、かつて野盗に殺された女の亡霊が出ると噂のお化け屋敷。 人々は亡霊を恐れ、その廃墟にはほとんど近づかなかった。
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草原の竜騎槍
私はとある国の王子だった。 国王である父親は、侵略と圧政を繰り返した末に我を失い、民や臣下までも虐殺し始めた。 そして実の息子である私にもその牙は迫っていた。
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百獣の双槍
むかしむかしある王国に3人の領主がいました。 カの騎士、智の騎士、心の騎士と呼ばれた3人は、3つに分けた国の領地をそれぞれ任されましたが、その内の1人、心の騎士は、真面目なだけの平凡な青年でした。
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心の騎士はその誠実な性格と人当たりの良さから、多くの領民に信頼されました。 しかしその心労は余りに重く、彼はある事に深く頭を悩ませる事となります。 それは自身が選ばれた理由、「心」の意味についてでした。
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「カ」の騎士はその武勇を、「智」の騎士はその知識を。 ならば王は何を望み、「心」の騎士という名を私に授けたのか。 彼は日夜考え続けましたが、どれだけ考えても納得のいく答えを見付ける事は出来ませんでした。
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そうして彼は今日も、寝台の上で王の獣欲を浴びながら、「心」の意味について考え続けます。 彼が王の真意に気付くことはありませんでしたが、それでも彼はその身の全てを捧げ、王の「心」を満たし続けました。 |
巨人の槍
俺は人間共の罠に捕まり、ずっと戦わされていた。 一戦目は奴隷だという人間の男。 非力で逃げることしかできない男を叩き潰した。
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近代軍記ノ参
何十年と戦争が続くその国は、戦地へと駆り出された男達が毎年大勢死んでいた。 ついに国は、不足する戦力を埋めるために、年若い子供さえも徴兵するという令を公布した。
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王位簒奪者の槍
その日、俺 は王の影武者として城へ連行された。 大切な家族との生活を奪われてしまったが、代わりに、繁栄を続けるこの大国の王族としての暮らしが与えられた。
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数か月後、俺は食料や金銭を持ってこっそりと家族の元へ戻った。 しかしそこに家族の姿はなく、家の中には腐った死体だけが残されていた。 俺は王に詰め寄った。
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銀雪の尾
山を覆う珂雪、星満ちる夜天。 汎ゆる音を雪が呑む、静謐に支配された場所。 命を拒絶するそんな深山に、古くから生きる人々が居た。 人々は彼等を「銀雪の狼」と呼ぶ。
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四〇式戦術槍
■【機密】ヨルハ機体8B・22B・64Bの捕縛及び破壊命令 差出人:司令官 受信者:オペレーター6O
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■(Re:)【機密】ヨルハ機体8B・22B・64Bの捕縛及び破壊命令 差出人:オペレーター6O 受信者:司令官
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■【※追記】当該情報へのアクセス禁止措置について 差出人:司令官 受信者:オペレーター6O
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■極秘任務詳細 差出人:オペレーター6O 受信者:2B ※本命令は司令官からの直接命令の為、転送を禁じます。 |
枢の鉾槍
むかしむかしあるところに、自由な出入りを禁ずる、とても閉鎖的な国があった。 他国との交流は最低限で、国のことを知る人間はほとんどいない。 なぜなら入国審査でほとんどの者は落とされ、入国を拒否されるからだ。
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拷奪の穿刑
持拷問を生業とする一族に生まれた男が愛用していたという槍。 その男は人を痛めつける術に類まれなる才能を持っていた。
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黒の倨傲
その黒く醜い槍は、曰く付きの業物だった。 歴代の所有者を悲劇的な死へと導いた後に、娘想いの愚直な父親の手に収まった。 槍を携えて旅をしたこの男もまた、悲劇的な運命を辿った。 |
男の死後、この槍の行方を知る者はいなかった。 なぜなら、人類が滅んでしまったからだ。 槍は、気の遠くなるような長い間、自然にさらされ続けた。
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人類の文明の上に、いつしか機械たちが独自の文化を築いていった。 ある時、一体の機械が、工場の隅に薄汚れた槍を見つけた。 彼は、その槍を自分だけの宝物にすることにした。
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機械は、その槍を部屋に鍵をかけてしまいこんだ。 しかし、戦争で記憶が壊れ、自分ではその鍵を解除することができなくなってしまった。 ダレカアケテクレナイカナア? |