猫様の下僕姉弟の生活

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【ライズオブP】プレイした感想・評価。感情を理解し嘘をつける人形は本当に人形と言えるのか

Lies of P(偽りのP)をプレイした感想と評価レビューをまとめます。

まず結論から

とても楽しめるゲームでした

評価は           4.5くらいです

本作は所謂ソウルライクと呼ばれるジャンルに属するゲームで、童話ピノキオを題材としたダークファンタジーとなっています

過去に開催された試遊会に足を運んだり体験版をやりこんでいたりと前から楽しみにしていた作品でした

ちょっと気になるところもチラホラ見受けられますが、全体的には高評価が多く個人的にも中々の良作だと感じています

以下、個人的な意見をまとめていきます

 

 

良かったところ

高品質で丁寧な作り

ソウルライクが流行りだしてから多くのゲームがリリースされてきましたが、数多に存在する同系統のゲームに比べると高水準な作品と言えます

中身に関してはブラッドボーンのような暗く重い雰囲気の街並みに加え、ダークソウルとSEKIROを混ぜた感じのシステムとなっています

これだけ書くとパクリと言われてしまいそうですが、各要素がいい感じにミックスされていたのでソウルライクに対するリスペクトが感じられると個人的には思っています。なのでフロムソフトウェアやTeam NINJAから出ている作品が好きな人であれば、こちらの作品についても楽しめると思います

また童話ピノキオをメインの題材としていますが、それを基にしっかりと独自の世界観が展開されています。ストーリーに関してもプレイしていれば普通に理解できるものとなっていますし分かりやすいため内容についても楽しむことができました

他にも1周目ではボス敵の人形たちが理解できない言語で喋るので内容が分からないのですが、2週目になるとその内容が分かるようになるのでストーリーをより楽しめる、といった作りになっていました(これはニーアみがありますね)

 

本作ならではの独自要素

主な独自要素として武器のカスタマイズが挙げられます

一部の特殊武器を除き、通常の武器は「ブレード」と「柄」の組み合わせで作られています。ブレードは攻撃性能やガード時のカット率、柄はステータス補正やモーションなどが設定されているのですが、本作の武器は分解することで好きな「ブレード」と「柄」を組み合わせることできます

例えば大剣はリーチが長い代わりに振りが遅く、スタミナ消費も大きいため特に低レベル帯では扱いにくいです。ですが柄をレイピア系統のものに変更することで素早い突き攻撃が行えるモーションに変わるため、リーチと攻撃速度の両方を得ることができます

武器は短剣や槍など何種類かカテゴリ分けされていますし、中には属性が付いているものもあります。なのでそれらを生かせるような組み合わせを試行錯誤して見つけるのが思ったより面白かったです

 

悪かったところ

イライラ要素がいくつかある

クォーツで解放される機能

「連続回避」や「ダウンからの起き上がり回避」などデフォルトで備わっていて欲しい機能が付いておらず、クォーツという主人公を強化するアイテムを消費して取得する必要があります

これらの機能はゲームボリュームの比率から言えば比較的早い段階で解放できると言えますが、それまでは攻撃が避け辛かったりダウンハメをくらいやすいのでストレスを感じました。また、他ゲーならデフォルトで備わっているような機能を専用のアイテムを使って解放するというのは微妙に感じました

 

ジャストガードがシビア

敵の攻撃の対処にはガードで受けるか回避をするかの2択となります。しかし回避による無敵時間があまりにも短いので基本的にガード主体となっていきます

ボス敵は隙が少ないのでジャストガードをガンガン狙っていく必要があるのですが、ジャスガ判定がとてもシビアです。SEKIROと比べるとジャスガは難しい、回避は弱いなので相対的にゲーム難易度が上がりがちです

また、ジャストガードに成功してもキャラクターが大きくノックバックするので敵との距離が開いてしまい反撃を入れることができないシーンが目立つのも気になりました。強力な攻撃を受けた感が出ているのは良いのですが、ガード不可攻撃をジャスガで受けた時などリスクに見合ったリターンに繋がらないのはどうにか調整して欲しいです

更に攻撃したりガード受けを続けていくと武器の耐久値が落ちていきます。耐久ゲージが赤色までいってしまうと攻撃が弾かれるようになってしまうたので適宜砥ぐ必要があるのですが、特にボス戦では隙を見つけるのが難しいのでリソース管理としては面倒なだけでした

普通は敵が怯んだ時やダウンした時は追撃してダメージを稼ぎたいと思いますよね。ですがこの時が一番安全に砥げる状況となっているので、追撃の機会を捨てて仕方なく砥がなければいけないことが多々ありストレスを感じました

ただし周回プレイしていくとジャストガード成功時に武器耐久値が回復するという機能を追加できるようになるので、ここまできてやっと砥ぐという行動から解放されます


スタッガーが狙いづらい

攻撃を当て続けたりジャストガードを成功させると敵がスタッガー状態になりHPバーが点滅します。この時に強攻撃など特定の攻撃当てることで敵が体制崩しを起こし、続けて致命の一撃を入れられるのでダメージを稼ぐチャンスとなっています

しかしスタッガー状態になったからといって敵の動きが遅くなるとか短時間怯むとかそういった恩恵はなく、普通に動いているため強攻撃などを入れるのが難しいです。しかもスタッガー状態は時間経過で回復してしまうため焦って強攻撃を入れようとし、その結果余計なダメージを受けてしまうことも少なくありませんでした

また、致命の一撃を入れるには特定の位置に立って攻撃する必要があるのですが、若干ずれていると普通の攻撃がでてしまい、それのせいで体制崩しから回復してしまうなど気になる点もありました

こちらに関してはこちらのミスなのでまだ許せますが、スタッガー状態にした上で追撃を入れなければいけないのはリスクが多く、プレイヤーにとってリターンを得づらいです

これでしかダウンを取ることができないので、スタッガー状態になるまでダメージを受けた時点で普通にその場でダウンして欲しかったです

 

敵の強靭度が高い

所謂怯みやすさに該当する項目です

1周目のプレイではソウルライクのセオリーと言える脳筋ビルドでプレイしていましたが、多くの敵は大剣で切ったくらいでは怯んでくれませんでした

大剣の攻撃は遅く、硬直が長いため次の行動に移れるまで時間がかかります。なので重い一撃を入れることで怯みが発生することを前提に考えていましたが、何事も無かったように普通に殴り掛かってくるので反撃をくらいやすく、その結果回復アイテムの消費も早いので使っていても爽快感を得辛い武器でした

その代わりガード時のカット率は高いので、攻撃というよりかは防御面に期待して使うと良いのかなと思います

 

まとめ

システム面、ストーリー面のどちらも高水準にまとまっているため総合評価として面白い作品でした

ただ試遊版、及び体験版をプレイしたときに変更して欲しいなぁと思った所がそのままとなっていたり、やっていてストレスになる点があったりと若干ブラッシュアップが足りていないと感じました

特にボス敵のHPがやたら多いのと隙が少ないのが気になります。HPに関してはアップデートで若干調整が入りましたが、まだまだ厳しいのが現状です

ただ助霊というボス戦専用のNPCを呼ぶことができますが、そうすると途端に簡単になるのが難しいところです。詰み防止のためなのか分かりませんが、この機能ありきな難易度に調整されてしまっているような気がします

逆に言えば助霊を使えば比較的楽にクリアできるのでプレイヤー人口を増やすという点では正解なのでしょうか。バランス調整はとても難しいですね